HIV感染症
HIVというのはヒト免疫不全ウイルスのことです。エイズがHIVの感染症の終末像というべき状態です。HIV感染症にかかっても、すぐには症状は出ません。感染して2週間位経つと短期間ではありますが風邪のような症状が出ることがあります。その後はなんの症状も無く、5年、10年と続くのが普通です。従って症状からHIV感染症にかかっているかどうかを判断することは出来ません。症状は無くても他の人に感染させる能力はあるのです。免疫力が落ちて来ると、発熱、寝汗、だるさ、体重減少、下痢等が起こって来ます。この状態をエイズ関連症候群といいます。更に免疫力の崩壊が進むと様々な病原微生物が日和見感染を起こすようになります。これがエイズという状態で、HIV感染症にかかってからエイズになるまでに平均8年かかると言われています。エイズになると主に発熱、衰弱等の全身症状や、せき、たん、息切れ等の呼吸器症状が目立つようになります。また、HIVが神経細胞を障害し、健忘や性格の変化等の精神症状や手足の痺れ等の神経症状が出てくることもあります。他には肉腫、悪性リンパ腫という腫瘍が発生し、皮膚に病変が現れてくることもあります。残念ながらHIVを殺す薬剤は未だ開発されていません。 HIV感染者は、免疫障害の程度・日常生活上の障害の程度に応じて、障害認定を得るための申請が出来るようになりました。障害者手帳・障害年金の交付が受けられます。この他にも治療費が支給される自立支援医療の対象にもなりました。このようにHIV感染者が病気と闘うのを支援するしくみが出来ていますので、福祉係の人や病院の医療相談員に相談出来るようになってきています。 感染者と一緒に生活を送っても、HIVに感染することはありません。多くの国や地域でHIV感染者が社会活動に参加しています。然し、この病気は誤解され感染者に対する強い偏見と差別があるのが現実です。
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